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佐久市の内科・腎臓・循環器及び透析。あさまコスモスクリニックです。

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〒385-0021 長野県佐久市長土呂字若宮1198

腎臓内科Nephrology

腎臓の役割

腎臓には以下の役割があります。

1. 体内老廃物の排泄機能(尿素窒素、クレアチニン、尿酸、その他の尿毒症物質)

2. 水・電解質の調節機能
 ●体内水分量の調節
 ●電解質(ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、リンなど)の濃度調整
 ● 体内の酸性・アルカリ性の調節

3. 内分泌機能
 ●造血ホルモン(エリスロポエチン)の産生・分泌
 ● ビタミンDの活性化(骨の分解・形成の調節、腸管からのカルシウム・リンの吸収促進)
 ●レニン・プロスタグランジン・キニンの産生・分泌


 腎臓の働きは糸球体濾過量(GFR)により評価されますが、様々な腎疾患を主に蛋白尿および腎機能の面より定義した概念が、慢性腎臓病(CKD)であり、現在、世界中に普及しています。
その定義は、以下の通りです。

@ 尿異常,画像診断,血液,病理で腎障害の存在が明らか
 特に 0.15g/gCr以上の蛋白尿(30mg/gCr以上のアルブミン尿)の存在が重要

A GFR<60mL/分/1.73u

@ ,Aのいずれか,または両方が3カ月以上持続する

慢性腎臓病(CKD)について

 日本におけるCKD総数は、1330万人(成人人口の12.9%)であり、特に、糖尿病、高血圧などの生活習慣病が背景因子となって発症するCKDが増加しており、CKDは国民病であると言えます。
 CKDは末期腎不全(透析)に至るリスクが高いだけでなく、それ以上に、心血管疾患(CVD)のリスクファクターであることが明らかとなってきました。
 CKD対策として、2012年にかかりつけ医(非腎臓専門医)と対象としたCKD診療ガイドが、2013年に腎臓専門医を対象としたCKD診療ガイドラインが改定され、糸球体濾過量(GFR)のみによる従来のCKD病気分類は、GFRと尿蛋白(尿アルブミン)を組み合わせた重症度分類に変更されました。(資料1)下の表をご覧ください。(画像クリックで拡大します。)


※資料1・・・CKD診療ガイド2012における新しいCKDの重症度分類

 GFRの低下(腎機能の低下)と尿蛋白(尿アルブミン)排泄量の増加はともにCVDの独立した危険因子であり、CKDでは心筋梗塞、心不全および脳卒中の発症および死亡率が高くなります。また、糖尿病、高血圧などの生活習慣病が背景因子となって発症するCKDが多く、CKDとCVDの危険因子の多くは共通しております。
 2008年にRoncoらは、CKDとCVDとのこの相互関係を、心腎症候群(cardiorenal syndrome : CRS)と定義しました。(下記資料2)つまり、心疾患は腎機能に多大な影響を与え、同時に腎疾患は心機能に著しい影響を及ぼし、互いの臓器を機能障害へと導いていきます。更に、これが悪循環を形成し、予後悪化につながる重要な病態と認識されています。特に、尿蛋白(尿アルブミン)排泄量の増加は、末期腎不全の発症リスクおよび心血管疾患による死亡リスクを高める(下記資料3,4)ため、腎機能が正常な時期に尿蛋白(尿アルブミン)排泄量を抑えることは極めて重要です。CKDの診断(尿蛋白の原因検索)と活動性の評価および治療方針決定のためには腎生検が必要ですので、以下の検尿異常およびGFRの低下時には、必ず、腎臓内科を受診して下さい。


1) 尿蛋白0.50g/gCr以上 または検尿試験紙で尿蛋白2+以上

2) 蛋白尿と血尿がともに陽性(1+以上)

3)40歳未満        GFR 60mL/分/1.73u未満
  40歳以上70歳未満   GFR 50mL/分/1.73u未満
  70歳以上        GFR 40mL/分/1.73u未満


  私が在籍していた佐久総合病院腎臓内科では、年間100件以上の腎生検を安全に施行しておりますので、佐久総合病院に紹介し、迅速に病理診断および治療を行うことが可能です。


※資料2・・・心腎症候群(cardiorenal syndrome : CRS)



※資料3・・・健診時の蛋白尿の程度(試験紙法)別のESKD累積発症率(沖縄県)

※資料4・・・死亡および心血管死の相対リスク


  GFRが低下してくると、腎臓におけるエリスロポエチンの産生が低下するため貧血となります。Silverbergらは、高度のうっ血性心不全(congestive heart failure :CHF)患者では、CKDや貧血の合併が多く、お互いが他の病態の増悪因子となり、併発すると生命予後がきわめて不良となることを発表しました。この貧血に対して赤血球造血因子製剤(erythropoiesis stimulating agents : ESA)と鉄剤を用いて治療すると、CHFの改善とともにCKDの進行抑制効果があることが報告され、これらのエビデンスなどを基にcardiorenal-anemia(CRA)症候群(下記資料5)という概念が提唱されました。

※資料5・・・cardiorenal-anemia(CRA)症候群


 ESAには心・腎保護作用のみならず、性機能・認知機能の改善、生命予後の改善効果があると考えられていますが、最近、長時間作用型のESA製剤が開発され、CKD患者(特に保存期腎不全患者)のQOL向上に加え、投与量減量に伴う経済的効果が期待されています。
 またGFRが低下してくると、代謝性アシドーシスおよび尿毒性物質の蓄積が起こるため、重曹(炭酸水素ナトリウム)および活性炭(クレメジン)の使用によりCKD進行の抑制効果が認められるとの報告があります。従って、CKDステージ3以降については、腎臓専門医が診療することで、腎機能低下速度が緩やかになり、透析導入すべき時期を遅延できる可能性があります。また、透析導入前の死亡率を減少させることができるという報告もあり、腎臓専門医への紹介が推奨されています。


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